IQと投資能力の関係について②

前回記事のIQと投資能力の関係についての補完。

調査ではIQが高いほど勝率が高くなる的な直線的に相関は見られなかったが、被験者をIQ順でグループ分けをした際、上から二番目に高いグループ(IQ115〜125)が目立って高いという事が分かった。(図1)

図1 IQ グループ別勝率と年数

 

以上に関係がありそう記事を見つけた。

IQが高過ぎるリーダーは低く評価されることが調査で判明、低評価になるIQのボーダーラインは?

調査ではまず、被験者らにIQテストを受けてもらい、その後、各人は平均8人の職場の仲間から彼らのリーダーシップのスタイルと効力の評価を受けました。すると、確かにIQはリーダーの効力・戦略形成・ビジョンといった特性に関連していましたが、関連が認められるのは一定のラインまででした。評価がピークとなるのはIQ120で、それ以上になると、評価は低くなっていくのです。

仕事に必要な能力に知能が含まれるとすると、高いほど良さそうな気はするが、チームからの評価はそうではなかったという事。
実際にリーダーの能力に不満があるのか、それとは別の不満があるのか詳しくは分からないが、一つ言えるのは両者は合っていなかったという事。
 
 
有名な話でIQのスコアが20違うと会話が成立しないというものがある。個人的には「会話が成立しない」は言い過ぎで「やりたい会話がマッチしない」程度に解釈しているが、その差を生むのがこのラインなのかもしれない。
 
 
また、
「知性の高い人に強い性的魅力を感じる「サピオセクシャル」。魅力を感じる知性のピークはIQ120(オーストラリア研究)」という調査結果がある。
多くの人の理解と共感を得られる水準が存在するとなると、特定の分野において知能は「大は小を兼ねない」といった所。

 

相場では理性と感情が入り乱れる。
そのどちらも敏感に察知できる損益分岐点のような点と点が交わる箇所がIQ120付近だとすると今回(図1)のような調査結果が出てもおかしくないと言える。

他にも投資家心理のヒントになりそうな記事を見つけた。

頭が悪いから「貧乏」になるのではなく「貧乏」が頭を悪くする―米研究
 
 
人は金銭的貧しさによってIQが下がるという調査結果。知能という概念に疑問がある場合は以下のように捉えると納得できるかもしれない。

「お金に関する悩み事は脳内思考の割合を大きく占め、悩みを残したままでは計算のミスをしやすかったり、計算が遅れたり、複雑な計算になれば計算そのものができなくなってしまう。全体的にそんな傾向がある」

というもの。
 
 
記事の調査では最大13ポイント下がったとされている。上記の「20ポイント違うと会話が成立しない」を踏まえると、13ポイント下がった自分自身とも噛み合わない部分が出てくる可能性がある。

それに私達トレーダーの場合は記事の検査環境よりも状況は一層過酷になる。計算しなければいけないのは身銭であり、価格は常に目の前で上下する。普通の神経をしていれば冷静で居られるはずがなく、おそらく13ポイント下がるどころではない。

とすると、損失から守るルールはできるだけシンプルじゃないとその瞬間の自分には理解できないというリスクがついて回る。もちろん緻密なルールも時には必要なので、そこは精神状態に応じて段階的に使い分けられるような仕組みを作る必要がある。
 
 
これらには前回記事の仮説にも記したようにプロスペクト理論と密接な関係があると考える。となれば「切らなきゃいけないけど切れない…」なんて、それがテスト問題なら答えになっていないので0点と同じ。IQゼロ。深みにハマってしまえば大変な事になる。
 
 
IQが低いとプロスペクト理論に陥りやすいからダメという事ではなく、誰しもが陥る可能性がある中で、そうなってしまえば日頃のIQが150を超えたとしても、その時には思考力を失っている状態なのでIQが高い事に意味はなくなる。それだけプロスペクト理論という能力を下げるイベントが強いという事。

じゃあいかにこれを回避するかという所が勝敗の分岐点になる。結局の所、相場においては自分自身を知る事から始まり、能力・特性から自分なりのアプローチを見出す必要があり、それ以上でも以下でもないのかもしれない。

その意味する所は、自分自身を知らなければ始まってもいないとも言える。
 
 
 
知能とは何なのか。ある人は身長のようなものだと言った。IQが高いとは、場合によっては正規分布の異常値であり、社会のマイノリティであり、ボリンジャーバンドの2σからブレイクしたというだけの話。身長が高いという属性を持っているだけであり、バスケが上手いとは限らない。

大は小を兼ねないのように、知能は優劣ではなくそれぞれ独立した個性なのかもしれない。縦の関係(優劣)ではなく横の関係(多種多様)という事。

“認知”心理学とはよく表したもので、それは「個性」の認知。認知とはつまり知る事。個性とは何らかの特徴を指す事というより、相手を相手として認知する行為そのもの。それが個性。というのをここでは支持したい。宇宙の果てがバカの壁と言われるように、認知は優しさの壁と見たい。
 
 
以上、IQと投資能力の関係についてはとりあえずこの辺で一区切りにしたい。また機会があれば触れようと思う。

 

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