雇用統計と利上げと、時々、中国危機

昨夜の雇用統計で市場は調整をした結果になった。
雇用そのものの数字は良かったものの、平均時給の伸びの悪さがネガティブに捉えられたという見方が多数だ。

以上のことを考慮するのであれば、前指標であるADP雇用統計の予想を大きく上回った分の上昇を差し引かれる辺りをターゲットにしたい。

USD/JPY 60m足

3/8 今週の113.5-114.2内のレンジを「利上げは織り込み済み、後は下がるだけ勢」のショートストップを巻き込みながら上抜け、ADP雇用統計の良さも手伝い更にブレイクした。深夜の原油安から一旦下落も調整に終わり、20MAで底上げしながら同指標を迎えた。

今回の下落はこの114.2辺りを目指すのが自然な流れなのかもしれない。底値の切り上げという目線で見るならば114.5辺りで買いたいところ。

クローズは114.7後半で迎え、テクニカルに限るなら早速下窓が予想される。114.55-65あたりで強い反発があれば115.0を挟んだ小動きでロンドン、ニューヨークのオープンを待つ可能性が高い。
と、ここまでがセオリー通りの予想だけど、個人的には少し平均時給への懸念が一つある。

雇用が増えるという事は底上げであり、無職からパートだったり、パートから正規などランクアップした人数が増えたという事。
そもそも「カウントされなかった」無職がパートになって分母に入ったという可能性も考えなければいけない。

働き手n 新規y
合計/n人 =1000円

合計/(n+y)=1000円以下
ここで初めて分母として迎える可能性

新規なため平均を下げるのは当たり前であり、しかし総生産(合計)には明らかなプラスを生んでいる。
*家庭内のニートが新聞配達をすれば少しでも家計は助かるという構図だ。

もちろんこれは
「生産力が無かった者が数えられていない」
を前提とするものである。

目の前の数字も大切だけど、それがどう実体経済に影響を与えるかまで考えていきたい。
深い所を追うなら、労働社会への参入者が増えることであぶれる問題まで考えなければいけないのかもしれない。こんなケアが欲しいあんなケアが欲しいと、ヒトの欲には際限がない。

指標発表の次の瞬間には遠い先を読み切り注文を通してくる大口もいる。トレードスタイル(期間)に関わらず、最低限の経済的知識は存在するというのが個人的な考え。

話は逸れたけど、今回下落のキーは平均時給ではないんじゃないかと疑うにあたって、他には米銀行株の伸びの悪さをあげたい。

指標発表後、リスクオフの動きをし始めるなかで、普段ならば真っ先に反応するダウが底堅さを見せた。最近の上昇の足枷となっていた米債利回りが一旦下落したからだと考えるのが自然かな。そんな中で銀行株の伸びの悪さが目立つ。

これは危険視していた雇用統計をクリアし、利上げを織り込んだというのをやっと確認できた瞬間だと思っている。ここで上げなきゃいつ上がるの状態で上げられなかったのである。

利上げの影響を受ける現市場では、

ダウの高値更新劇
米10年債の2.60の超上昇
金利と相関性の高いREIT系の反応
日経の20000
そしてユーロのQE出口示唆を受けての
EUR/USDの動向
を今は追いたい。

前述から、利上げ当日(FOMC)では瞬間的に好反応を見せても、全市場において上値は限られるものだと考たい。そのあと111.5割れを目指すのかは分からない。
少し遠い目線ではまだレンジ内なのだ。

USD/JPY 日足

ただ、この111.5攻めの可能性も一時的な動きであって、利上げ自体の効力は甚大で、また次の利上げに向けた上昇トレンドに戻るというのが短期的なポジティブ側でみる私の意見。次に向かうのは118円台か。

先日明らかになった対日貿易赤字の縮小は、日本の対米支出が増えたのを意味する。
これが今後も続くのであれば、実需の円→ドルへの片道切符のマネーが今までより水準が上がるという見方もできる。
*縮小した分全てが円建でないという条件付きだ。

USD/JPY

119.5 売り
114.2 買い
113.5 買い
112.5 買い

もう少し先のことを考えると、中国リスクも避けて通れない。
人民元のIMF 特別引出権(SDR)の構成通貨入りについて。意向はいくつかあるが、押さえるべきはドルとの連動(管理変動相場制)だ。

つまり、利上げによるドル高は人民元の連れ高を招き、不動産でバブっている現状の転換(デフレ)になる可能性がある。

予兆としては、銀行資本規制などが挙げられる。
以下のURL先を参考に。

中国、人民元の海外流出額を制限 資本規制を強化

このバブル崩壊による中国危機を避けるには、即効性のあるものとしてまず人民元の切り下げが考えられる。
しかしこの頃、米トランプ大統領から為替操作国との指摘を受け簡単には動けない現状もある。
また、2015年8月の切り下げで後にチャイナショックを引き起こした事から踏み切るにはかなりの障壁があるのだ。

高止まりが続くほど反動は大きい。
以上の事から、個人的には短期↑長期↓と見ている。

実用的なとこだと、相関性の高いオセアニア系(豪ドル・NZドル)を触る際には要注意。
高金利という甘い蜜は時に視界を曇らせる。キャリートレードにはそれなりの覚悟と経済知識が必要だと思う。私にはまだ手が出そうもない。

予想みたいに見えるけど全然そうではなくて、回避したいリスクのために色々こじつけている。
そもそも私はスキャルパーだ。目の前の収益にはあまり影響は無いのかもしれない。

けど、稼ぎ「続ける」ためにはあらゆる角度から、資産だけではなく色々な要素をヘッジをするのが投資家というものだと思う。
例えば明日、金融庁の圧力でスプレッドが全面拡大してスキャルできないなどになると今のままでは即退場を意味する。そんなもので退場してられるか。

ニューヨーク上空にUFOが現れ、一瞬で50円高になっても、何があっても、市場では全て自己責任。

できることはきちんとやり、あとは運頼みというのが本来の投資家の姿なのかなと感じてるこの頃。

このバナーに変えて押されなくなって笑ってしまう

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